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それって鍼で改善する?病院に行くべき??(ピリピリした痛みと発疹編)

  • 執筆者の写真: はりきゅう堂 静
    はりきゅう堂 静
  • 6月12日
  • 読了時間: 5分

「病院に行くほどじゃない気がするけど、でも何とかしたい」

「鍼灸に行ってみようかな……でもこれって鍼で良くなる症状なの?」


こうした迷いを持つ方は、とても多いです。特に慢性的な不調ほど「病院に行くほどではない」と思いがちですが、中には放置すると危険なサインが隠れていることもあります。


鍼灸師は、解剖学・生理学・臨床医学など、西洋医学の基礎もしっかり学んでいます。そのため、「この症状は鍼灸で対応できるか」「これは医療機関を勧めるべきか」という判断も、安全な施術を行うための大切なスキルとして身につけています。


しかし、何より大切なのは、鍼灸院に来る前に、ご自身で危険なサインに気づけることです。手遅れになってからでは取り戻せないこともあります。


そこでこの記事では、よくある症状ごとに「これは病院へ」「これは鍼灸で対応できる」の判断基準をまとめました。病院と鍼灸を上手に使い分けるための参考にしてください。


なお、ここでいう「病院」とは、症状に応じた診療科(内科・整形外科・脳神経内科など)を受診することを指します。急を要する場合はためらわずに救急車を呼んでください。


7 帯状疱疹(ピリピリした痛みと発疹のサイン)


こんな症状です


帯状疱疹は、子どもの頃に水ぼうそうにかかったウイルスが、免疫力が低下したタイミングで再活性化して起こる病気です。


最初に現れるのは痛み

発疹が出る数日前から、皮膚の一部分がピリピリ・ジリジリと痛んだり、違和感があったりします。この時期はまだ発疹がないため、「なんだかわからないが痛い」「筋肉痛?」と思って鍼灸院に来られる方が少なくありません。左右どちらか片側だけに症状が出るのが特徴で、胸・背中・わき腹・腰に多く見られます。


その後、赤い発疹と水ぶくれが出る

痛みが出てから数日後、同じ場所に赤い発疹が現れ、やがて水ぶくれ(水疱)になります。これが帯状に広がることから「帯状疱疹」という名前です。痛みは非常に強く、「触れるのもつらい」「服が擦れるだけで痛い」と感じることもあります。


注意点

帯状疱疹は、早く治療を始めるほど後遺症(長引く神経痛)を防げます。特に発疹が出てから72時間以内に抗ウイルス薬を開始するのが理想的と言われています。「これは何だか変だな」と思ったら、早めに病院へ行くのが大切です。




こんな時はすぐに病院へ


  • 皮膚の一部にピリピリした痛みがあり、左右どちらか片側に限られている → 帯状疱疹の可能性。まだ発疹がなくても要注意

  • 赤い発疹や水ぶくれが出てきた → 帯状疱疹の可能性。すぐに皮膚科へ

  • 顔・目の周り・鼻の先に症状がある → 目の合併症(角膜炎・ぶどう膜炎)のリスクがあるため眼科受診が必須

  • 耳の中や耳の周りに水ぶくれがあり、顔の片側が動かしにくい・目が閉じられない → ラムゼイ・ハント症候群の可能性。これは鍼灸に来ている場合ではありません。すぐに耳鼻咽喉科または救急外来へ。 抗ウイルス薬の開始が遅れると顔面麻痺が後遺症として残るリスクがある

  • 免疫力が低下している時に、皮膚の一部がピリピリ痛んだり赤い発疹や水ぶくれが出た(抗がん剤治療中・臓器移植後・HIVなど) → 重症化リスクが高いため、早めに皮膚科を受診

  • 帯状疱疹による痛みが非常に強く、夜も眠れない → 帯状疱疹後神経痛に移行するリスクが高い。早めに皮膚科で痛みの治療も含めて相談を

  • 50歳以上で、皮膚の一部に帯状疱疹のような痛みや発疹が出た → 帯状疱疹後神経痛のリスクが高いため、迷わず皮膚科を受診


→ 皮膚科を受診してください。目の近くの場合は眼科も併せて受診を。




鍼灸で対応できる場合


帯状疱疹後神経痛(PHN)

発疹が治った後も3ヶ月以上痛みが続く状態。これには鍼灸が良い適応です。神経障害性疼痛に対して鍼は有効で、痛みを和らげる効果が期待できます。「病院でもらった薬では痛みが取れない」「薬の副作用(眠気・ふらつき)がつらい」という方にも選択肢になります。


ただし、発疹が出ている急性期は病院での抗ウイルス治療が最優先です。鍼灸は発疹が完全に治った後、痛みだけが残っている段階で検討してください。


顔の麻痺を伴う場合(ラムゼイ・ハント症候群):急性期は鍼灸の適応ではありません。抗ウイルス薬とステロイド治療が何より優先されます。ただし、急性期が過ぎて麻痺が残っている場合や、痛みが続く場合は、医師の了承を得た上で鍼灸が後遺症の改善をサポートできることがあります。まずは耳鼻咽喉科・脳神経内科の指示に従ってください。 この記事では「病院へ行くべきサイン」と「鍼灸で対応できるケース」をまとめています。大切なのは「病院と鍼灸は二者択一ではない」ということです。病院で必要な検査と診断を受けた上で、「これ以上は異常がない」「慢性的なもので鍼灸が合いそうだ」と判断されたら、鍼灸を治療の選択肢として取り入れる。そういう使い分けが理想的です。


「病院に行くべきか鍼灸に行くべきか」迷ったときは、まずこの記事のレッドフラッグに該当しないか確認してみてください。レッドフラッグがなければ、鍼灸で試してみる価値は十分にあります。ただし、鍼灸を試しても改善しない場合や悪化する場合は、改めて医療機関を受診するようにしましょう。



※この記事の情報は医療アドバイスを目的としたものではありません。症状が続く場合や不安な場合は、必ず医療機関に相談してください。



 
 
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